山口憲一さんのアルバムと時を同じくして入手したのが、エルヴィスの最新アルバム『ウェイ・ダウン イン・ザ・ジャングル・ルーム』だ。
1976年2月と10月にエルヴィスの邸宅、グレイスランドのジャングル・ルームで録音されたエルヴィス生前最後のスタジオ録音音源集である。
セッションから40年を記念してということで、未発表テイクを含めた2枚組のアルバムとなっている。
エルヴィスの場合、同じ曲でも別テイクとなると他の曲かと錯覚してしまうくらいの魅力に溢れていて、今回もその魅力がDisc2には詰め込まれている。
また録音に入る前のエルヴィスのおしゃべりも満載で、彼が録音に際してどのような気持ちでいたかも垣間見ることができる。
体調は決して優れた状態ではないことはその声からも伺えるが、それでも気が置けないミュージシャンたちとの自宅でのくつろいだレコーディングは、人間エルヴィスをよりくっきりと浮き彫りにすることに成功したと僕は思う。
今年の命日はこのアルバムを聴きまくりたいと思う。
生涯ロカビリー
ビリー諸川